2019/10/20 14:13

好きな映画「カリオストロの城」の中で


クラリスがルパンを“おじさま”と呼ぶ...


萌え。。。




こんにちは、エンフォケです。



スペインに居た頃、小学校の前を通っていた時に数人の女の子達が学校側の柵越しから、私に向かって...


スペイン語 : Señor, Señor, pásame la pelota~~~!! (セニョ~ル、セニョ~ル、 パサメ ラ ペロタ~~~!! )


日本語 :おじさ~ん、おじさ~ん、ボール取って~!!


本来は~氏、~様(おじさま)的なニュアンスで使われるセニョールという言葉…


子供達から紳士的に扱われた気分になり、ちょっと嬉しかった。。。(笑)




さて、本題です。


イタリア産、伝統的な鞣し工程(バケッタ製法、植物タンニン鞣し等)で作られた革、経年変化、エイジングする革。


数社のイタリアのタンナーの革で、オイルを含ませた染料仕上げの革を使用して製作しています。


革として鞣される前、元々は動物の皮で、ケガの傷跡や掻き傷、皺などなどあります。


顔料仕上げ、特に型押しの革なら、元来その皮にある、傷、皺、チスジ(血筋)がほぼ見えにくくなります。


ただ、数年で顔料がヒビ割れ、剥がれ落ちて行きます。フランス、ドイツなどの有名なタンナーの革は別モノとして。


染料仕上げの革ですとそれらの傷、皺、チスジ(血筋)は隠れません。人間なら素顔、素肌に近いという事になりますかね。


大きな傷はほぼ避けて製作しますが、小傷、色ムラ、チスジ、皺などを100%避けて製作する事は出来ません。


少しややこしい事を書きましたが、いくつか写真にて革の表情を。




こちらは天然のシボ(表面の皺)があるアリゾナという名前のイタリアンレザー 、色はオレンジ。主に商品の外装に使用しています。

ダブルショルダーと言われ両肩から背中の中央部分までの革です。シボの大小、もしくは無い場所もあります。




こちらは縦に見た背中の中心辺り。トラと呼ばれる横皺があります。この辺りのシボは薄いです。

数種類の色を在庫していますが、それぞれ表情は異なります。元はそれぞれ一頭の牛でしたから...十牛十色。



角度を変えてアップに見るとこんな感じです。



少し端の辺りです。シボは大きく、チスジも混ざって見られますが、シボで目立ちにくくもあります。



こちらもシボは大きく、一部シボの無い所もあります。製作の際に、パーツ毎に強度が必要な場所もあります。

革の中でも部位によって強度がある場所、そうで無い場所もあるので、パーツによって切り出す場所を変えたりします。




こちらは、トスカーノ リスシオという名前のイタリアンレザー、ダブルショルダー、色はチョコ。主に商品の内装の革として使用しています。

スムースレザーでシボはありません。写真では薄いですが下の方は、少しチスジがあります。




こちらは、同じくトスカーノ リスシオ、色はボルドー。スムースレザーですが、小さな皺、トラ皺が横に広く見られます。

これらのトラ皺が、パーツの中で天然皮革らしい表情になり、トラがある場所を使って欲しいと好む人もいます。



アップで撮っています。 光加減で小傷、染料の色ムラが見られます。なかなか避けられない所です。



同じくトスカーノ リスシオ、色はネイビー。定番で販売されていなく、頼んで入荷を待っていました。

ほんの数日前に仕入れました。また商品に追加しますが、しばしお待ち下さい。

タンナーのCONCERIA 800社のマークと総デシの印が床面(革の裏面)に。デシは革のサイズ=面積(1デシは10cm×10cm)です。

私、この革の匂いが好きです。いつも、クンクン匂ってしまいます。(笑)




手間暇をかけて手作業で作り上げられる革 、一枚一枚、革、部位によって表情に違いがあります。


日本のタンナーではなかなか作れない、イタリア、サンタクローチェ地方のタンナーの革。






〈受注〉カラーオーダー 手縫いのマネークリップ財布【薄型】は上記の種類の革を使って受注により製作します。


外装の革と糸のカラーオーダーになります。糸のカラー、糸選びなどに関しては、こちらのblog





天然シボの革、シボの無いスムースレザー、表情、特徴が異なりますが、両タイプ、オイルを含んだ染料仕上げで経年変化を見せてくれます。


その革の持つ香り、質感、使って行く度にだんだんと艶も増して行きます。オイルを含んでいますので、最初のうちはお手入れも必要ありません。



私もかなりオッさんなので、素敵にエイジングしたいものです。まぁ、人として中身が大切でもありますが。(笑)


instagramなどでも少し製作風景をupしたりしています。お時間あれば覗いてみて下さい。


では、また ¡Hasta luego!